2009.10.11(日) №94 福岡県 九州大学病院がんセンター市民公開講座 この日は、九州大学病院がんセンターが主催する 「九州大学病院がんセンター市民公開講座 体の痛みと心の痛み -がんとどう向き合うか一緒に考えてみませんか-」 に参加させていただきました。 場所は、九州大学医学部百年講堂大ホール。 そしてご一緒したのは、下記の錚々たる先生方です。 九州大学病院 がんセンター長 水元一博先生 九州大学病院 病院長 久保千春先生 九州大学病院がんセンター 緩和ケアチーム 野田祐紀子先生 福岡大学病院緩和ケアチーム 高瀬久光先生 九州大学病院医学研究院 医療経営・管理学講座 鮎澤純子先生 がんを学ぶ青葉の会 代表 松尾倶子さま こんな先生方の間に、沖縄の歌手・砂川恵理歌^^; この場にお招きいただいたのは、ひとえに水元先生のご尽力のおかげです。 たまたまNHKに私が出演していたのをご覧になっていたそうで、連絡をいただき出演が実現しました。そして、私自身が、この日は大変勉強をさせていただきました。 現在がんと闘う方、ご家族や地域の皆さん約200名にお集まりいただき 先生方の講座の合間に、私のミニコンサートを開いてくださいました。 講座の主な内容は、タイトルの通り、「がんとどう向き合うか」。 体の痛み、そして心の痛みへの対処方法に関して、医療技術と心の両面から、 それぞれの専門家がお話されていました。 先生方のお話は、私のような素人でも大変わかりやすい内容でした。 あらためて感じたのは、病気と闘うにあたって何よりも大事なことは、家族やお医者さんをはじめとする、周りの人間との関わり合いだということ。 そして、特に感心したのは、性格のタイプによって病気になりやすかったり、治りにくかったりすることがデータでも実証されていたことです。まさに「病は気から」なのですね。 大学病院の偉いお医者さん、と聞くと、それだけで委縮してしまいそうでしたが、この講座に列席された先生方は、とても魅力的な方々ばかり。 まずはじめに、患者に対する熱意が凄く、打ち合わせからもその熱さはびしびしと伝わってきましたが、一方で皆さんがユーモアに溢れ、言葉もまなざしも優しく、なんとも居心地のいい方々でした。 そして、「がんを学ぶ青葉の会」の松尾さん。ご自身もがんを克服した経験をお持ちで、現在は患者への情報提供を一生懸命にやっておられます。パワフルに、患者の皆さんへメッセージを送っていらっしゃいました。 先生方が何度もおっしゃっていた言葉は、 「遠慮せずに、不安なことがなくなるまで相談してください」 技術はいくら進んでも、どんな先生とどう納得して治療を進めていくか、はとても重要なことなんですね。 九州大学がんセンターのHPには、がんに関するさまざまなインフォメーションが掲載されていますので、 ご興味がありましたらぜひご覧ください。 今回が第1回目だという市民公開講座。 がんかどうかに関わらず、もっと多くの人が知るべきことだと思い、次に開催されるときにはもっともっとたくさんの方に参加してほしいと感じました。 長時間に渡る講座の合間、私のコンサートもとても熱心に聞いてくださいました。 実は、参加される多くのがん患者の方々に対し、がんで亡くなった方の言葉がもとになった「一粒の種」のストーリーをどこまでお伝えしていいものか悩んでいましたが、水元先生は 「大丈夫です。そのまま全て話してください」 と、力強い言葉をかけてくださいました。 そのお言葉のおかげで、まっすぐ怖がらずに歌えました。 講座が終わった後、たくさんの方が寒いなかで、CDを買い、サインの会に長い時間並んでくださいました。 そのお一人お一人が私に声を掛けてくださいました。 「いい歌に出会えた。」「ありがとう。」「私は…」と 自分の病のこと、家族のこと、患者のことを話してくれました。 その言葉すべてが涙が出るほど嬉しくて、ありがたくて、おこがましくも、今回招いてくださった水元先生の気持ちにも報えたような気がしました。 心から、この日この場所で歌えて良かったと思いました。 「一粒の種」という歌をどう伝えていけばいいのかという迷いは、常にあります。 でもこの日、覚悟を持って「行って来い!」と言い切ってくれた先生に心から感謝し、この出会いに感謝しています。 悩み試行錯誤しながら旅はまだまだ続きます。 出会う人たちにこうして支えられながら。 では、また次回のsmile seed projectまで。 |