砂川恵理歌 オフィシャルウェブサイト

2010.11.5 (金) №224
長崎県 稲田八千代さんを偲んで

稲田八千代さんは、今年の7月に、長崎の聖フランシスコ病院で出会った女性です。
それは稲田さんが入院する病院の個室でのsmile seed projectでした。
末期のがんを患っており、私が訪問した後、1か月も経たない間に旅立たれました。

この日、彼女の最期の時間を寄り添った皆さんが集まり、稲田さんを偲ぶ会を開かれました。
稲田さんが病床で聞いた「一粒の種」を稲田さんの生前のお仲間にも聞いていただこうという お取り計らいで、特別なsmile seed projectとして私もお邪魔しました。

場所は、生前の稲田さんが大好きだったお寿司屋さん「すし松」さん。
店内には7月に私が病室を訪問したときの写真や、生前の稲田さんの写真があちこちに飾られていました。
そして、予想を超えるたくさんの方が集まっていらっしゃいました。

稲田さんと出会った経緯をお話し、心を込めて「一粒の種 〜合唱〜」を歌いました。
稲田さんが入院されてから献身的に寄り添ってきた方々は、今も「一粒の種」という歌が力や支えになっているのだそうです。
だから、私たちを力強く結び付けてくれた稲田さんという存在に心からの感謝を込めて歌いました。

歌った後、稲田さんが大好きだった「すし松」さんのお寿司や魚の煮付けを頂きながら沢山のお話をしました。
稲田さんは闘病中で食があまり進まないときでさえ、すし松さんのお寿司は食べれたのだそうです。
そこには、稲田さんのことを笑顔で語る沢山の方がいました。
私も病室で出会った稲田さんの笑顔を思い出していました。

「一粒の種」がなければ当然ありえなかった、稲田さんとの出会い、この日の会。
大切な人生、そしてその大切な場面にこのように深く関わらせていただいたことへ深い感謝を感じています。
そして、この歌を歌う重みと責任もあらためてかみしめた一日でした。













では、また次のSmile Seed Projectで。